LinuxMint/UbuntuでWine 11導入!どんなアプリを動かすことができるか

記事の更新日:2026-09-28 タイトルを短く更新

1.概要

Wine 11.0がリリースされました。メジャーアップデートで「Wine 11.0 6300以上の変更と600件以上の不具合修正を反映」と記載されています。早速、試してみることにしました。

私の評価結果は下記内容です。

(1) メーカー製のインストーラーは途中終了します。レジストリが合わないようです
(2) 日本語環境はwinetricksで対応できます
(3) exe形式の実行モジュールは動作します。レジストリを必要としないためです
(4) Windows版の自作アプリケーションの移行先としてWineは選択肢になります
(5) オンラインゲーム分野への対応は進んでいます。Windows環境より良いようです
(6) Wine 11.0以降の更新記録も記載( Wine 11.0〜Wine 11.18 )

2.詳細

環境は、intel i3, Memory 16GBのPCにLinuxMint-21.3を新規導入しました。
Wine 11.0の導入手順を見つけるのに少し手間取りましたが、Wiki/Debian-Ubuntuに詳しく記載されています。
その手順に沿って作業を実施しました。

$ cat /etc/os-release
$ sudo mkdir -pm755 /etc/apt/keyrings
$ wget -O - https://dl.winehq.org/wine-builds/winehq.key | sudo gpg --dearmor -o /etc/apt/keyrings/winehq-archive.key -
$ sudo dpkg --add-architecture i386
$ sudo wget -NP /etc/apt/sources.list.d/ https://dl.winehq.org/wine-builds/ubuntu/dists/jammy/winehq-jammy.sources
$ sudo apt update
$ sudo apt install --install-recommends winehq-stable
$ wine --version
$ sudo apt install winetricks
$ winetricks cjkfonts
$ winetricks --version

上記手順でWine 11.0の導入が終わります。3分間程度なので負担はありません。日本語環境も導入しました。

何をしようかと考えて、動かしたいWindowsのアプリがないことにWine導入をして気付きました。思い浮かぶのはWindows95時代のゲームですが、Dosbox以上にはならないと思っています。Windows全盛期の時には、様々なWindowsアプリを利用していましたが、現在はスマホに移ってしまい、PCで動かす専用アプリは減っていると実感しました。

ふと、iTunesのWindows版を導入しようと思ったのですが、MicrosortのアプリサイトからのみDownloadできるように変わっています。何かないかと考えて、IT機器ベンダーが提供するユーティリティを動かせないかと思いました。Windows用とMac用は提供されますが、Linux用は提供されることがありません。試しにWindows版をDownloadしてInstallしてみました。Installはできましたが、実行はできませんでした。PC単体でなくネットワークを利用するものは難しいようです。

次に、Acrobat Readerを試してみました。日本語版をDownload後、InstallするとInstallerの表示が文字化けして導入方法がわかりません。そこで、Wine環境に日本語を追加した上で導入作業をすると、Acrobat ReaderのインストーラがWindowsのレジストリを利用しているようです。Wine環境にWindowsのレジストリは存在しないようで、インストーラが正常処理ができなくなり、終了してしまいました。setup.exeや.msiを利用したインストールはWine環境では利用が難しくなっています。

そこで、PCの性能評価をするhdbenchは昔よく利用していたことを思い出しました。Downloadするとlzh形式ですが、問題なく解凍できます。Installerはなく、exeを実行するだけです。こちらはterminal上にエラーを出力しますが、処理は実行されました。このことからアプリケーションが利用するWindowsのAPIを準備できても、その実行環境を決定するInstallerが介在するものはWineで動かすことが難しい気がしています。

このことを踏まえると、ベンダー提供アプリでなく、ユーザーが開発したWindows上のアプリを動かすことならばWineで十分だと思います。

3.所見

Wineを利用するとWindowsのアプリケーションを実行できると考えていましたが、Windowsが32bitから64bitへ移行したことにより、互換性の追従からオンラインゲーム分野などへ特化した気がします。Wine自体の方向性が変わったことも影響があると思います。

WinBoatの試験も実施しました。しかし、Wineと比較すると手間がかかり、稼働させる環境もハイスペックを必要とします。検証結果は参考資料を参照願います。

4.追加

(1) Wine開発版への変更

上記導入手順の下記行を変更します。
$ sudo apt install --install-recommends winehq-stable
次のように変更すると開発版を導入でき、11.6と11.8を試しました。
$ sudo apt install --install-recommends winehq-devel

(2) ubuntu 26.04にWine 11.13を導入

ubuntu 26.04に変更するために、5行目のsudo wget -NP.....の部分を変更しました。
winetricksの導入まで問題なく実施できました

$ cat /etc/os-release
$ sudo mkdir -pm755 /etc/apt/keyrings
$ wget -O - https://dl.winehq.org/wine-builds/winehq.key | sudo gpg --dearmor -o /etc/apt/keyrings/winehq-archive.key -
$ sudo dpkg --add-architecture i386
$ sudo wget -NP /etc/apt/sources.list.d/ https://dl.winehq.org/wine-builds/ubuntu/dists/resolute/winehq-resolute.sources
$ sudo apt update
$ sudo apt install --install-recommends winehq-devel
$ wine --version
$ sudo apt install winetricks
$ winetricks cjkfonts
$ winetricks --version

(3) LinuxMint 22.3にWine 11.14を導入

開発版の最新版( 11.14 )をLinuxMint 22.3環境に導入試験をしました。
LinuxMint 22.3対応するためには5行目のsudo wget -NP.....の部分を変更します。

$ cat /etc/os-release
$ sudo mkdir -pm755 /etc/apt/keyrings
$ wget -O - https://dl.winehq.org/wine-builds/winehq.key | sudo gpg --dearmor -o /etc/apt/keyrings/winehq-archive.key -
$ sudo dpkg --add-architecture i386
$ sudo wget -NP /etc/apt/sources.list.d/ https://dl.winehq.org/wine-builds/ubuntu/dists/noble/winehq-noble.sources
$ sudo apt update
$ sudo apt install --install-recommends winehq-devel
$ wine --version
$ sudo apt install winetricks
$ winetricks cjkfonts
$ winetricks --version

(4) LinuxMint 22.3のWine 11.15へのupgrade

Wine 11.15がリリースされていることを知ったので、updateをするためにWine 11.14環境を起動したのですが、LinuxMint 22.3環境に導入したWine 11.14は、apt updateを実行することで、Wine 11.15にupgrageされていました。aptコマンドだけで導入しているので、upgradeされるとは知らないことでした。

apt upgradeでWine 11.16にupgrade.
apt upgradeでWine 11.17にupgrade.
apt upgradeでWine 11.18にupgrade.

5.補足

(1) Wine利用時のデスクトップアイコンの作成方法

Wineを利用してWindows時代のProgramを動かすとき、Terminalを起動してコマンド起動することは少し面倒です。Windowsになれた方がUbuntuへ移行したときにDesktopのショートカットアイコン作成がマウスクリックだけでできないことに気付いてガッカリされることも多いと思います。ショートカットアイコンの作成方法をネットで見つけたので試してみました。その内容を記述します。

Wineを導入して、usernameでapp.exeを導入されていることを前提とします。
$ wine app.exe
インストール先を以下のように指定したとします。
C:\program\app.exe
Terminalでコマンドラインで実行する場合は以下のようになります。
$ wine /home/username/.wine/drive_c/program/app.exe
これをDesktop上のショートカットアイコンで起動します。

(b) 起動シェル用ディレクトリ作成
$ mkdir /home/username/program
上記ディレクトリにapp.shを作成します
#!/bin/bash
wine /home/username/.wine/drive_c/program/app.exe
さらに、実行権限を付与します。
$ chmod +x app.sh

(c) Desktop ディレクトリに定義を作成
$ cd /home/username/Desktop
app.desktopを作成します。

[Desktop Entry]
Name=app
Comment=program
Exec=/home/username/program/app.exe
Terminal=False
Type=Application

(d) 起動許可設定
Desktop上にapp.desktopが表示されています。
アイコンを選択して、右クリック => 起動を許可する
を実行すると、アイコンはappに変わります。
ダブルクリックするとapp.exeを起動できます。

参考

[本ブログ内参照]
・Ubuntu/LinuxMint環境へWinBoat導入と評価をしました
・Windows95/98のPCゲームをUbuntu/LinuxMintの最新PCで楽しむ方法 ( KVM / Wine / dosbox-x / midi )
[外部サイト参照]
・LinuxなどでWindowsアプリを動かす「Wine」がメジャーアップデート、ゲーム性能が向上、新しい「WoW64」も完成
・「Wine 11」でLinuxがWindowsゲームを実行する方法をカーネルレベルで書き換えて速度が大幅に向上
・wikis/Debian-Ubuntu

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