Win95/98のPCゲームをLinuxの最新PCで楽しむ方法

記事の更新:2026/10/08 KVM環境を再確認、Win98の音が鳴りません

1.概要

Windows95/98時代のゲームをUbuntu/LinuxMintで楽しむ方法は、仮想環境(KVM, VMware, VirtualBox)、Wine(Windows API)、dosbox-x(DOS仮想マシン)があります。特に問題となるのがsound再生でmidi部分でした。

Ubuntults 24.04のリポジトリを利用するLinuxMint 22.3で、32bitのアプリケーションを楽しむことができるのか整理をしました。今回、仮想環境のKVMでの試験を実施して、KVM,Wine,Dosbox-xの3種類を実施した範囲で、遜色なく利用できるのはDosbox-xだけでした。KVMやWineではサウンド処理関連の互換性がなくなったような気がします。

VMware WorkStation Proを無償で利用できると知り、早速、試してみました。その内容を追記しました。VMwareはLinux Kernel機能を利用するためにLinux Kernel VersionとVMwareのVersionには依存関係があるようです。また、サウンド処理関連はDriver問題で鳴りません。

諦めていたのですが、AIに相談してVMware WorkStaiton Pro上でES1371 を利用してサウンドを鳴らす方法を調べて試験をしました。Windows95/98のGameを試すと最高の環境です。さすが、VMwareだと思いました。

ネットで86boxの記事を見つけて検証しました。ハードウェアのエミュレーションをします。試しに440BX環境を作成したのですが、Windows98se導入でKRNL386.exeで問題が発生。回避策はあったのですが、レスポンスはDosbox-xにも勝てないようです

私の評価は以下の通りです。

(1) 仮想環境(KVM,VMware,Virtualbox)ではGameのサウンドが問題です
(2) Wine 11環境でもGameのサウンドが問題です
(3) Dosbox-x環境ではGameのサウンドは問題なし、若干スピードが遅いようです
(4) 今後のPCのHWを考慮すると、Dosbox-xの一択と思っていました
(5) VMware WorkStation ProとVMware-ToolとCreative Ensoniq AudioPCIが最高です
(6) 86boxを試験しましが、選択肢にはならない気がします

注意事項

Windowsの利用にあたっては、Microsoftが定める使用許諾契約(EULA)を遵守する必要があります。ライセンス違反(不正なプロダクトキーの利用、規約外の商用利用など)は違法行為となるため、必ず正規のライセンスを取得・確認した上で操作を行ってください。

2.詳細

(1)KVM環境

KVM環境はRegacyBIOS互換のCSMで試しました。KVM上でWindows98SEは起動します。デバイスマネージャを参照した範囲ではエラーはありませんが、サウンドが想定通りに再生されない点、ディスプレイ表示設定が思うようにならない点がありました。どちらもドライバの問題と思います。構築した環境はUbuntu 22.04まで試験をしていた環境です。仮想ソフト(KVM, VMware, Virtualboxなど)は新しい環境への対応を進める中で古い環境の互換性は保たれなくなっていると感じています。

(a) KVMにWindows98seを導入

Windows98の仮想マシンを作成(サポート期間が切れたOSを選択)
Memory=128MB、CPU=1、Disk=0.5GBを選択
インストールの前に設定をカスタマイズするを選択
ブートオプション:IDE CD-ROMにチェック
CD-ROM bootのため、IDE ディスクとIDE CR-ROMの順番を入替える
サウンド ich6:sb16を上書設定
ビデオ QXL:cirrusを上書設定

CD-ROM boot後、CD-ROMサポート付きmsdosを利用して、fdiskでCドライブを作成
再度、上記構成で再起動をして、d:\win98にてformat c:を実行してfat16で初期化
d:\win98のsetupを実行して導入

(b) LinuxMint 22.3ではKVM環境へWindows98se導入では音がでない

上記(a)の手順を実行するとWindows98seを導入でき、Windows98は音を出せる状態になります。しかし、実際には音が鳴りません。Windows98=>KVM=>LinuxMint 22.3の過程の何処かで音を出す部分の接続がうまく行かないようです。32bit環境未サポートが要因かもしれません。

そこで、サウンドをAC97やES1370に変更してみたのですが、これではWindows98側でデバイスと認識しません。PCIのデバイスが駄目なのかもしれませんが、KVMでWindows98を動かすことは難しくなっています。

(2)Wine環境

Wine 11.8で試験をしました。
ディスプレイ表示は普通に使えます。しかし、サウンドが音割れがして遊ぶ気持ちになりません。サウンド関連は調整ができるようですが、少し調整した範囲では大差なく、その後、調整をしていません。Wineはオンラインゲームのsteamに注力していると思われます。過去のWindows資産のゲームとの互換性はなくなっていると感じました。

midi音源について記述します。
ubuntu-22.04のtimidityに関して、Bugfixされました

(a)timidityの導入
$ sudo apt-get -y install timidity
timidityのinstall手順は、ubuntu-20.04とubuntu-22.04で差はありません。

(b)設定方法
timidityのBugfix後の起動問題は、起動パラメータ修正で改善。midiの再生ができました。
設定ファイルは、~/.profileに下記設定を追記します。
Ubuntu-20.04の場合 
timidity -iAD -B2,8 -Os1l -s 44100
Ubuntu-22.04の場合
timidity -iA &

timidityの問題が解決してmidi音が出ない問題は終わりましたが、midi以外で音割れが残っています。多分、pulseaudioの問題と思っていますが、良くわかりません。

(3)Dosbox-X環境

dosbox-xはLinuxMint 22.3はaptで導入します。ubuntu 24.04はsnapで導入です。
Windows95/98のGameを遊ぶには、この環境しかありません。ディスプレイ表示、サウンド、実行速度の点でWindows98SEの実機に近い感覚で遊ぶことができます。dosbox-xは当時のHWをシミュレートする仮想環境だと言えそうです。

導入事例を記載します。
HWはBIOS搭載(non-uefi)でcore2 Duo E8400のCPU, Memory 8GB, SSDで最初試験しました。OSはubuntu-20.04.6です。後に、i5-6500のuefi-BIOS搭載PCをBIOS互換モードのPCも試験をして動作しました。ubuntu-22.04も動作しました。LinuxMint 21.3/22.3の場合は、aptコマンドでdosbox-xを導入でき、動作します。

(a) dosbox-x install
参考資料に沿ってinstallします。
$ sudo snap install dosbox-x

(b) Windows98seのinstall準備
fddからのboot手法もありますが、cd bootできるWindows98seを利用しました。
作業用ディレクトリを作成して、そこで参考資料に沿って作業します。
$ mkdir dosbox-x
$ cd dosbox-x

dosboxのconfigをwin98.confで作成します。
$ vi win98.conf
記載内容は参考資料のDOSBox-X config fileを利用しました。内容を添付します。

windows98seのisoファイルをwin98se.isoで用意します
この時点でdosbox-x directoryには、win98.confとwin98se.isoが存在します

windows98を導入するディスクイメージを作成します
$ dosbox-x -conf win98.conf

dosbox-xのwindowが起動するので、下記コマンドで500MBの容量で作成します
imgmake hdd.img -t hd -size 512
exit
この時点でdosbox-x directoryには、win98.confとwin98se.isoとhdd.imgが存在します

(c) Windows98のinstall
$ dosbox-x -conf win98.conf
dosbox-xのwindowが起動します。
imgmount c hdd.img
imgmount d win98se.iso
imgmount a -bootcd d
boot a:

これでWindows98のインストールが始まります。
途中で再起動が数回あります。その時は以下のようにして起動します。
Cドライブだけでは起動しないようです。
imgmount c hdd.img
imgmount d win98se.iso
boot c:

(d) Windows95/98のGame導入
Gameのcdをisoファイルに変換して、dosbox-x directoryに準備します。
ここではgame.isoとします

$ dosbox-x -conf win98.conf
dosbox-xのwindowが起動します。
imgmount c hdd.img
imgmount d win98se.iso
imgmount e game.iso
boot c:

Windows98起動後に、Eドライブからgameをinstallします。

(4) VMware WorkStation Pro環境

VMware WorkStation Proが無償提供されていると知ったので、最新版の26H1(VMware WorkStation-Full-26H1-25388281.x86_64.bundle)をDownloadして、LinuxMint 22.3にインストールしました。

まず、LinuxMint 21.3が導入が問題ないかを確認しました。次に、参考資料に沿って、Windows98SEの導入をしました。これも問題ありませんが、Sound関連のDriverがDownloadできるのですが、中身を読み出すことができません。従って、音が鳴りません。残念です。

KVMと比較するとVMware WorkStation Proの方が、Windows98SEを高速に導入できます。さすが、仮想化の原点のVMwareだと感じました。

VMware WorkStation Proの26H1を17.6.4にDown Gradeして追加検証をしました。今度はインストールが完了しません。VMware WorkStation ProのVersionはLinux Kernel Versionに合わせて変更されているように感じました。もし、この認識が正しいとすると、最新版ではWindows98のドライバーが入手できず、Down GradeをするとKernelとVersionが合わない事が起きてしまうようです。

AIに相談して再度チャレンジしました。LinuxMint 22.3にVMware WorkStation Proを導入して、Windows98SEをインストールします。ここまでは前回と同じですが、VMware Tool ( WinPre2k.iso )を利用後、VMware の ES1371 は Ensoniq AudioPCI (ES1371/1373)互換なので、Creative Ensoniq AudioPCI ISO.zipをDownloadして、設定しました。Windows98SEはES1371を利用してサウンドがきれいに再生されるようになりました。Creative Ensoniq AudioPCI ISO.zipがDownloadサイトから消えていて、AIに探してもらいました。

そこで、Windows95/98時代のGameを動かしてみました。なんと、Dosbox-xよりも実行速度が早い。MIDIもきれいに再生されます。最高の環境になりました。

(5) 86Box環境

2000年以前のPCハードウェアのエミュレーションをします。懐かしいマザーボードやVGAカードがエミュレーションできます。ハードレベルをエミュレーションしているので、Windows98を高速に実行できるわけではありません。ドライバなどのハードとの相性などを調べるために利用するもののような気がします。

3.所見

Windows95/98時代はInternet接続が始まり単体で動作していたPCがネットワーク化される時期でした。また、16bitのMS-DOSから32bitのオペレーティング・システムへ変化も起きて、パソコンが注目された時期でした。そういう時期には良いソフトウェアが作成され、今でも動かしてみたいと思う製品があるものだと感じています。

4.追加

(1) dosbox-xでwindowsXPを動かす方法はあるのか

dosbox-xを利用してWindows98SEを安定して動かしています。ふと、WindowsXPを動作させることができるか気になり、ネットで調べてみました。Dosbox-xのサイト参照の範囲では、DOSがベースに存在するWindowsが対象のようで、Windows2000以降は難しい気がしています。Windows2000以降を導入するには、仮想環境(VMware, KVM, VirtualBox)を利用すると思います。

しかし、Windows98時代にWindowsNTは存在していました。つまり、同じハード環境にDOSとWinNTは共存できたということです。また、Windows98とWindows2000のどちらも導入できるマザーボードが存在していたとも記憶しています。

世の中にはチャレンジングな人がいて、Windows98をdosbox-xに導入後、Windows2000にupgradeする方式で導入をした方がいました。WindowsXPも同様の方式で導入できるようです。

参考

添付(参考サイト記載のwin98.conf)

[sdl]
autolock=true

[dosbox]
title=Windows 98
memsize=128

[video]
vmemsize=8
vesa modelist width limit=0
vesa modelist height limit=0

[dos]
ver=7.1
hard drive data rate limit=0
floppy drive data rate limit=0

[cpu]
cputype=pentium_mmx
core=normal

[sblaster]
sbtype=sb16vibra

[fdc, primary]
int13fakev86io=true

[ide, primary]
int13fakeio=true
int13fakev86io=true

[ide, secondary]
int13fakeio=true
int13fakev86io=true
cd-rom insertion delay=4000

[render]
scaler=none

[autoexec]

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